小品盆栽双紙   双紙メモ №95



   
 ニシキギ
 挿木から育てました。
 タマノコアジサイと云う事で大野さんから求めました。小鉢にすると2年で枯れてしまいますので
保存用の鉢植えの方が良く咲きます。


 


 

                               

           

 

第28回 りんご等の頭と尻の話

 

                                             

一つの果実のなかには、甘い部分とそうで無い部分が有ることをご存じでしょう。TVなどでもイチゴの何処から食べてら美味しく食べられるかなどを、放送しています。果実の部分によるあまさの違いを知っていると、食事など時の話題になるかもしれません。

 

 

    リンゴの断面図                     柿            

 

 皆さんは、テーブルの上に果物を置く時、おおかたの人は、果梗側を上にして置かれると思います。

そして多くの人は、果実とテーブルが接している萼のある方をお尻だと思っているのではないでしょうか。実は萼のある方が頭なのです。一般的に、果頂部と呼んでいます。そしてその凹みを、萼窪(ガクワ)

と称しています。その反対側は、果梗(ッコウ)部および梗窪と呼んでいます。

 どうして頭とお尻が逆になるのか、特別な根拠は有りませんが、果樹の花は、なかには垂れ下がって咲く花もありますが、多くは、花弁や萼を上向きにして咲きます。そして果実が生長するに従って重さによって萼の方を下に向けて、ぶら下がるのです。

 花の時の上下を基準にして、果頂部と果底部、頭とお尻を決めたのでしょう。リンゴ、ナシ、カキ、カンキツ類を始、多くの果物の場合、一般的には、果頂部の方が甘味が強い傾向にあります。どうしてそうなるかは明言できません。

 果実が果頂部を下にぶら下がっているので糖が下の方へ貯まるのだと言う人もいますが、成長速度の違いによるのではないかと言う考えが有ります。顕著な例が柿で観察されています。

 柿は図のように、小さい幼果の内に、等間隔に目盛に入れて置くと、肥大して収穫期になると、目盛は等間隔ではなくなり、ヘタ部の方へ行くほど間隔が広くなります。これは果頂部よりも果梗部の方が、生長がいつまでも続くからです。

 収穫期が温暖で、雨の多い年の柿は、果梗部が急に生長肥大して、ハタの跡が果実に残ることが有ります。

 柿の果実を食べてみると、果頂部は果肉がしまって濃厚な味がしますが、ヘタに近い部分は、果肉がフワフワして柔らかく、味が劣っています。

 この味の違いは、果実の成長速度や時期の違いに依るものではないかと考えられます。成熟後期に肥大したものは、味が劣るのは当然です。

 おそらく、リンゴやナシでも、このような成長速度の差が有るのだろうと思われます。

 ブドウは果梗に近い肩の部分の果粒が甘いのですが、この部分は、花房の時に一番最初に花が咲く部分です。花が早く咲いた部分ほど美味しい果粒になることから、これも生長速度の差だと考えられます。

 以上の様なことを考えながら果物を味わって食べるのも一考かと思います。

 第27回 柚子の話

                                             
 冬至が近づくと柚が話題に上りますが、柚は中国揚子江上流の原産と云われています。中国では古くは
柚と称していたのですが、いつの頃からか、柚はザボンを指すようになり、ユスは香橙と呼ばれるようになりました。日本への伝来は、北京、朝鮮を経由して渡来したようですがいつ頃なのかは不明です。しかし延喜式などにも記載があることから、奈良時代、若しくは飛鳥時代から定着したものと考えられています。そして日本の生活様式の中に根付いています。
 柚はカンキツ類の中でも、最も耐寒性が強いために、東北地方の海岸よりの暖かい地域でも栽培されていて、各地で様々な呼び名が有ります。出雲ではイズ、高知、長崎ではユノス、又はイノス、徳島では、ホンユ、モチユなどと呼ばれ、表面が粗いことからオニタチバナと呼んでいる地方もあります。
 ユズを栽培面からみると、耐寒性が強く、カイガラムシやカイヨウ病(我が国の柑橘類につく唯一の細菌病)などの病害虫に強いため、各地で容易に栽培されています。またユズの根は地中深く迄伸びるために、木は上へ上へと伸びて立性となり、木は高くなります。また根が丈夫で深根性であることから、根が駄目になって衰弱した樹に柚の樹に柚の根を接木して樹勢を回復させることが出来ます。
 桃栗3年、柿8年、柚の大馬鹿16年などの諺があるように、柚は植えてから実が成るまでに、他の果樹よりも年月を要すので、こんな言われ方が生まれたのですが、種子を蒔いてからだと15年位かかるのですが、接木苗を植えれば、4~5年で実を成らせることが出来ます。
 柚は利用範囲の広い果実です。果皮を剥いて、そのまま食べる訳には行きませんが、果皮も果汁も、様々な料理に重宝されています。果皮には爽やかで特有の香りを持つ精油成分を含んでおり、果実が小さい内から、吸物や椀物の香り付や、風呂吹き大根や田楽に美味しい柚子味噌、柚のジャム、菓子類などに広く利用されています。
 果汁は鍋物や酢の物料理にはうってつけですし、開花前の花さえも利用されています。開花直前の蕾は吸物に入れて、いれたとたんに花を開かせるという、特殊な利用法まで有ります。
 九州南部では果実が緑色をした柚と、まだ緑色の唐辛子(唐辛子のことを胡椒と呼んでいる)をすり潰し、塩蔵したユズコショウを調味料として利用しています。
 果肉や種子を取り出して、その中に料理を仕込んだものを柚子釜と呼んでおり、料理と黄金色の果実の妙は、香と共に目を楽しませてくれますが、ユベシは中身をくり抜いて、もち米や味噌や様々な具を詰めて蒸し上げ、乾燥したもので、保存食にもなるし、酒の肴にもなります。
 柚は大果のものが喜ばれております。花柚(ハナユ)は柚の仲間ですが、果実は柚よりも沢山、しかも毎年成るのですが、柚ほどの香りが無く、小果で、利用できないことわありませんが、むしろ観賞用と考えた方が良いでしょう。
 レモンやライムは世界的な市場を持った香酸カンキツですが、日本文化の中で育った柚近縁の香酸カンキツとして、スダチ、カボス、直七(ナオシチ)木酢(キズ)などが有ります。スダチは徳島県を中心に栽培され、果汁も多く莢やかです。カボスは大分県を中心に栽培され、冬のフグ料理や焼酎にはピッタリです。直七は高知県に、木酢は福岡や佐賀県で作られ、生活に溶け込んでいる柚近縁の香酸カンキツです。
 柚の近縁種ではないのですが、橙は正月飾りや食用酢として利用されております。橙と言うのは、同じ樹の中に、今年の果実と前年の果実が同居している事から名付けられたもので、縁起が良いとされています。日向夏(ニュ―サマーオレンジ)は柚の血が入った柑橘でかすかに柚の香りが楽しめます。
 第26回 柑橘類のルーツ

                                             
 日本での柑橘類の主役は、ミカンですが、世界的に見ると柑橘類の大半がスィートオレンジで占められています。スィートオレンジというのは、ダイダイなどのサワーオレンジに対するもので、甘味の強いオレンジです。スィートオレンジは、普通オレンジ、へそのあるネーブルオレンジ(ネーブルはヘソの意味)、果肉の赤いブラットオレンジ(血ミカン)酸味の感じられない無酸オレンジの4つに大別されます。
 これら4つのオレンジもさかのぼれば一つの源流に辿り着くと考えられています。スィートオレンジの原産地はアッサム地方だとされています。ここからヒマラヤを超えて、シルクロードに乗り東進し、揚子江沿岸に到達、さらに中国南部の広東に伝わり、そこで盛んに栽培されるうちに、多品種を排出しました。
アッサムからは西へも伝わりました。中近東からイスラエルに伝わり、十字軍の遠征以後、地中海沿岸にももたらされました。バスコ・ダ・ガマがアフリカのケープタウンを回る航路を開いた後、ポルトガル人は中国品種群の優秀さに目をつけ、東洋から直接自国に持ち帰り、それが次第に地中海沿岸に広がり、地中海品種群を形成しました。ブラッドオレンジと無酸オレンジはこの地域で発生、広がったと考えられています。普遍的なバレンシアオレンジもポルトガルで発生したとされています。
 地中海品種群はさらに新大陸にもたらされ、アメリカではフロリダ品種群となり、ネーブルオレンジは、ブラジルに渡ってバイアネーブルとして普及して、これがアメリカのワシントンに渡り、そこからカルホルニアに行き一大産業となったことからワシントンネーブルと名付けられました。その後ワシントンネーブルは世界に広がり、日本へは1889年に導入され、各地で栽培されるうち多数の枝変わり品種が出来ています。
 おもな物を上げますと、鈴木ネーブル(静岡)、森田ネーブル(静岡)、白柳ネーブル(静岡)、丹下ネーブル(広島)、福一ネーブル(広島)、小河ネーブル(広島)、村上ネーブル(広島)、清家ネーブル(愛媛)、大三島ネーブル(愛媛)、鵜久森ネーブル(愛媛)福本ネーブル(和歌山)等が有ります。
 日本でのスイートオレンジはネーブルオレンジが主で、普通オレンジ、ブラットオレンジ、無酸オレンジの栽培はほとんど見られません。
 普通オレンジで有名なバレンシアオレンジは日本以外で栽培が盛んですが、バレンシア系は日本では果実が大きくなり難い事から、ほとんど栽培されていません。
  ネーブルオレンジの代表品種ワシントンネーブルは世界中で栽培されています。日本でもワシントンネーブルから多くの品種が作られています。
 
 ブンタン類は、柑橘のなかでも最大になりますが、」オレンジ同様、その起源はアッサム地方だとされています。東南アジアを中心に広がり、定着して多くの品種が作られています。欧米では、ブンタンをそのまま利用する事が少なかったため、他の柑橘類と交雑して、グレープフルーツのような品種として利用され、次第に広まっています。ブンタンは他の柑橘類と交雑しやすいため、大実系の柑橘には、ブンタンの血を引くものが少なくありません。
 ブンタン(文旦)の名は中国で、文さんという俳優(旦)の庭に見事なブンタンがあった事に由来すると云われています。ブンタンの本来の形は、大型の洋梨形で、白柚(ペイユ)や晩白柚(バンペイユ)など扁球形のものは柚(ユズではない)と呼ばれていますが、日本では両方とも、ブンタンとかザボンとか呼んでいます。ザボンはポルトガル語のZambooaに由来するのですが、ブンタンは他にも、ボンタン、ウチムラサキ、ジャガタラミカン、ポメロなどとも呼ばれています。
 東南アジアには品質の良いブンタンが多く、タイの「カオファン」や「カオパン」は代表的な品種です。「カオパン」は「バンコクブンタン」として、1925年に日本に導入されましたが普及しませんでした。日本へはかなり古くからブンタンが導入されており、「江上ブンタン」は徳川時代初期に中国人によって長崎の江上(佐世保)に種子がもたらされたものですし、「平戸ブンタン」はあ1842年、平戸藩主がジャガタラからブンタンを入手し、その種子を蒔いた物から発生したものです。また「本田ブンタン」も鹿児島県の阿久根に漂着した中国人によって、元禄時代にもたらされた果実の実生が期限です。「安政柑」(安政年間に広島県因島)や「晩王柑」(明治初期に高知県香我美)も発生しています。
 一方、台湾で発生したザボンは麻豆(マトウ)産の「麻豆ブンタン」「麻豆紅柚(マトウアンユ)」「麻豆白柚(マトウペイユウ)が知られ、台湾では名果とされていますが、日本での栽培は殆どありません。日本で栽培されている最大の品種は「晩白柚」で熊本県の八代を中心に栽培されていますが、これは1920年にサイゴン植物園から台湾の試験場に導入され、のちに1930年に鹿児島県の試験場に導入され、5年後試作の結果,八代地方に好適と分かり在来のザボンに高接更新で普及しました。
  ブンタンは大果ですが、果皮が厚いのが特徴ですが、改良された、果皮が薄い、果汁の豊富な小柄の品種が出回っています。「水晶ブンタン」が有名です。これは昭和27年頃に、高知県室戸の戸梶氏によって育成されたものです。
 
 グレープフルーツは、ブンタンとオレンジの雑種で1750年頃、西インド諸島のバルバトス島で発生したものだと云われています。1830年代にフロリダに渡って「ダンカン」種として定着し、栽培されその後、ダンカンからウォルターズ→フォスターピンク→ハドソン→スタールビーまたダンカンからマーシュシードレス→トムソンピンク→レッドブラッシュなどの種類が生まれています。アメリカをはじめ、世界各地で栽培されていますが、日本は輸入品に頼っています・
 
 第25回 選ばれた果実

                                             
果実の花が開花して暫くすると摘果作業で実の数を制限します。摘果作業を見た人のほとんどの人がもったいないと思うでしょう。枝に沢山着いている果実のほとんどを落して、残すのはわずかですから勿体ないと思うかもしれません。しかし果実生産のことを考えると逆なのです。
 「親の意見とナスビの花は千に一つの無駄もない」と云われますが、果樹の場合、沢山の花を着けながらそのほとんどが、開花直後から、幼果の間に落ちてしまいます。この現象を「生理的落果」と呼んでいます。リンゴやモモ、スモモなどでは、この生理的落果が、著しいので「ジューン・ドロップ」と呼び、生理的落果の代名詞にもなっています。果樹ではこのジューン・ドロップが終わった後に残る果実は、数パーセントから、十数パーセント(最初の開花数に対して)とされています。樹にとっては、それでも負担が大きすぎれ為に、摘果が必要になるのです。
 ジューン・ドロップの後、残っている果実を勿体ないからと言って、そのまま残しておくと、どうなるのでしょうか、まず、樹に対する負担が大きすぎるため、果実は栄養不足で、大きくなりませんし、品質も劣ります。中には、病虫害に傷つけられたものも、収穫時に混じってしまいます。
 幼果の内に、病害虫に罹ったものや変形果、優良果になり難い果実などを中心に、摘果することにより、収穫時には、品質の揃った大きな果実が得られます。小さい果実を沢山成らせるよりも、摘果を行った方が、総収量が上回る場合もありますし、着色が良くなる事、品質が良くなる事、成熟時期が早く成ることなどの効果も期待できます。数を制限する事によって、効果的に、収穫労力を削減する事にもっつながります。
 さらに、果実を多く残しておくと、葉での生産が追いつかなくなり、樹が弱ったり、養分が樹体に蓄積されなくなります。その結果、翌年の花芽形成が著しく抑制されて、収穫量が落ちて、その翌年には、成り過ぎるといった、成り年と不成りの年が交互にくり返す隔年結果現象が起こります。隔年結果が起こると、ある年の収量は良くても、次の年は極端に収量が落ち、品質も低下するため、経営は不安定になります。果樹栽培に於いて、隔年結果を防ぐことが大きな課題です。
 柿や柑橘類、リンゴ、クリなどは、隔年結果になりやすく、隔年結果を防ぐためには、摘果が不可欠になります。摘果によって樹体に対する負担を軽減するとともに、樹体内に養分を蓄積する事により、毎年安定した生産を上げる事が可能な、連年結果が出来る訳です。
 こうして観ると摘果は、果樹栽培にとって、最も重要な栽培管理の一つである事が解ります。摘果を行うに当たって、注意する事は摘果の時期と程度です。
 摘果時期は早いほどよく、樹体に対する負担も軽減されます。実際、モモ、ビワ、ミカンなどでは、開花前の蕾の段階で、摘蕾をしています。
 リンゴやナシでは、開花後受精すると、種子が形成され、その種子からジベレリンが生成されます。ジベレリンは、果実の肥大を促す反面、花芽の形成を抑制しますので、隔年結果を引き起こす事になります。したがって、早めに摘果しないと、隔年結果防止効果は半減してしまいます。
 リンゴやナシでは、落果後2~3週間の幼果の時期に摘果が行われています。
 また、柑橘類、モモ、カキでもジューン・ドロップが終わった、出来るだけ早い時期に摘果を行う行う事が望まれます。
 摘果の程度は、樹の生育状況や、栽培条件によって異なりますし、果樹の種類や品質が違えば、摘果基準も異なります。一般に、摘果の目安は、葉の数、結果枝のよって決めます。
 たとえば、早生の温州ミカンでは、葉が20~25枚に1果、普通温州ミカンでは25~30枚に1果となるように果実を残します。ネーブルは60枚、ナツミカンは80枚程度が適当だとされています。このような適正摘果によって、今年の果実の収量、品質、翌年への隔年結果防止などと、摘果効果が現れるわけです。ナシは25~30枚、リンゴの中玉品種は40~50枚、」大玉品種は70~80枚が適当な摘果基準と云われています。
 一方、モモ、カキ、ブドウでは、枝の伸びや充実度によって残す果実の数を決めます。強く伸び充実した枝では、2~3果、中間の枝では1果とします。
 この様な摘果の目安を知っておくと、家庭の果樹にも役立ちます。
 農作業として、摘果を行うのは、大変な労力を必要とします。柑橘類では夏の炎天下で行われます。
この様な労働の事を考えると、私たちが日常味わう果実は、選びに選ばれた末の、まさに「選ばれた果実」なのです。
 第24回  果樹の花さまざま

                                             
 葉桜の緑がいっぱいの季節がやってきました。百花繚乱の春、果樹の花も今を盛りと咲き始めました。果樹の花は、咲き方は華やかですが、花の色は控えなものが多いようです。例外は花梅、花桃などは綺麗ですが、これらは果樹ではなく、花木と呼ばれています。
 柑橘類、ナシ、リンゴ、ウメ、スモモ、オウトウ、キイチゴなどは純白の花色です。柑橘類の多くは白色ですが、レモンの一部にはわずかに紅さすのがあります。リンゴの類も咲き始めは薄紅を指しています。梅も原種に近いものは白ですが、アンズと交雑した豊後などの品種はピンクが強く出ます。
 薄い黄色、クリーミ色をした花には、カキ、クリ、ブルーベリー、グミ,パパイヤ、アボガド、オリーブ、ナツメなどの果樹があります。
 ピンク、薄紅のものには、モモ、アンズ、カリンが有ります。沈んだ紫色の花としては、バナナ、ポポー、アケビ、パッションフルーツが有ります。パッションフルーツは鮮やかに咲き、ポポーは黒百合のような濃い紫色です。ザクロの花は鮮やかで、鮮紅色の花弁は、見た目にも美しいです。
 花の色ばかりでなく、香も私達を楽しませてくれます。その代表的なのがカンキツ類で、一輪咲いただけで、馥郁とした香りが漂い、いい気持ちにさせてくれますし、梅の花もそうです。しかし、クリやシイの花の香りは異様です。クリの花の臭いの成分は、スペルミンと云われていて、スペルマ(精子)と同様だと言う事で納得がいきます。
 大きい花、小さい花、咲き方もいろいろです。一つの花芽が開いて、一つの花が単独で咲くものに、ウメ、アンズ、スモモ、モモ、カリン等が有り柑橘類、カキもその中に入ります。ただし柑橘類では、グレープフルーツやナーブルなどのように、花序といって一つの」花芽が開いて、多数の花を着ける場合もあります。柿の雄花は3つの花が集まっています。
 リンゴ、ナシ、オウトウなどは、一つの花芽から数花を発生させますし、ブドウ、パパイアの雄花、レイシ、マンゴー、アボガドなどは、無数の小花を着生させます。バナナのそうです。
 クルミヤハシバミでは雌花になる花芽と雄花になる花芽が別々の場所に存在します。イチジクは多数の花の集合体で出来ています。
 花には雌雄が有りますが、一つの花の中に、花弁やガクとともに、雌しべと雄しべが揃っている物を完全花、若しくは両性花、雌雄同化と呼んでいます。そして、雌ずい、もしくは雄ずいのどちらか一方が欠落したものを不完全花もしくは単性化、雌雄異化などと呼んでいます。そして雌ずいを欠く花を雄花、雄ずいを欠くものを雌花と呼んでいます。
 完全花となるか不完全花となるかは、遺伝によって定められていますが、栄養不良や暖冬異変で早咲きした梅やスモモなどで、不完全花が観察されます。ただしこの場合の不完全花は、雌ずいをほとんどです。   
 雌ずいが無ければ、果実が成ることは出来ませんが、果樹の場合、不完全花でも、果樹として成立します。雄花も受粉樹としての役割があります。
 果樹を栽培して、最初のハードルは、花が咲いても実が付かないという現象です。原因は様々ですが、花の構造があ原因となっているものも少なくありません。先に紹介したように、暖冬異変でウメやスモモが早咲きした場合、雌ずいが未発達の不完全花が発生します。花の器官は、ガク、花弁、雄ずい、雌ずいの順に花の外側から形成されます。暖冬に遭うと、中心部の雌ずいが形成される前に開花してしまい不完全花となり、結実は望めません。暖冬の年のウメの不作は以上のような原因と、暖冬の後に再びやってくる寒波によって、開花したばかりの雌ずいや、幼い果実が寒害を受けるためです。人間にとって暖かい冬は、過ごし易いのですが、果樹にとっては大問題です。
 花が咲いても実が成らい原因に、雌雄異株、雌雄異化があります。キウイ、パパイヤ、公孫樹、ヤマモモは雌雄異株で、雄株を植えていたのでは、いくら沢山の花が咲いても、果実は着きません。キウイなどは雄木、雌木の対で植えないと結実しないのは此のためです。
 花が咲いても実が成らないことの最大の原因は、自家不和合性、交配不和合性など、不和合性の問題です。不和合性と云うのは相性が悪いと言う事です。つまり、果樹は受粉し受精し、種子が果実内に形成されることによって結実するのですが、自分の花、自分と同品種の花粉を付けても受精しないことを、自家不和合性、特定の品種に対して相性が悪いことを交配(他家)不和合性と呼びますので、栽培農家は、相性の良い品種を選んで、人工授粉をしています。

 編集後記
  歩いて5分位の花街道のサクランボが先週くらいまでは沢山なっていましたが、今日あたりは殆ど落ちてしまいました。
 子供の頃は友達と木に登ってたべたものです。もう少しすると桑の実が熟します、桑の実の方が美味しくて食べごたえが
 ありました。口をドドメ色にしてシャツにも色を着けて汚しははにしかられたのを思い出します。近所に大きな桑の木が有
り、梯子を掛けないと登れない大木でしたが、時期になると持ち主が梯子をその木に固定してくれて、戦後の何もない時に
皆で登り毎日食べてのを思い出します。その大木の桑の実わ他のよりも大きく甘かったのを思い出しました。
 こんなことを思い出すのも年齢のせいでしかね。アアーイヤダ!
                                                            2016/6/14